沖縄県と国の裁判闘争始まる

photo沖縄県の翁長雄志知事は10月中旬、前知事が公約を破って行った辺野古への新基地建設のための埋め立て承認を取り消しました。これに対し国は、本来は国民の権利を守るための行政不服審査法を悪用(「私人」になりすまし)して翁長知事が行った承認取り消し処分を強引に執行停止し、工事を継続しています。さらに、翁長知事の取り消し処分は違法だとして、代執行訴訟を起こしました。

12月2日には第1回口頭弁論が福岡高裁那覇支部で開かれ、翁長知事が出廷して意見陳述を行いました。開廷前には裁判所前に2000人の県民が激励に駆けつけ、知事が姿を見せると大「オナガ」コールが起こりました。知事は意見陳述で「日本には本当に地方自治や民主主義は存在するのでしょうか。沖縄県にのみ負担を強いる今の日米安保体制は正常だと言えるのでしょうか。国民の皆さますべてに問いかけたい」と訴えました。

この知事の問いかけ通り、これは沖縄だけの問題ではなく、文字通り、日本の民主主義がかかった国民全体で向き合わなければならない問題です。

(2015/12/12)